それがあまりにも美しいので、うっとりとしてしまいました。まるで小さい摺りガラスのランプのようで、中からぽっと淡い光がこぼれるような錯覚すら覚えます。
コップに飾られた葡萄をしばし眺めたあと、1粒1粒大切に口に運びます。
青い唐辛子のような形の葡萄は皮ごと食べられるのですが、皮の青くさい香りが鮮やかに立って、ぽりぽりとした歯ごたえも心地よく、さわやかな味がしました。
紫の葡萄は、まるでエミール・ガレのガラスのランプのようで、皮をむくと、ダージリンの紅茶のような華やかな香りが広がります。夏の終わりの霧雨を抱きしめたせいでしょうか。少し渋みのある、それでいてみずみずしい果汁がたっぷりと口に溢れます。
世界中の色々な種類の葡萄だけを売るお店を想像してみました。ツララのように細長いの、円盤のように平べったいの、ハート型をしたものもあってもいいじゃないですか。色も鮮やかなエメラルドグリーンやカナリアイエロー、紫に金の摺り模様のぶどうなんて綺麗かも…そんなお店があったらかなり幸せだろうなあ。
え?世界中探してもそんな葡萄はない?…それは失礼しました。

