2008/08/28

魚の鱗をとりながら、目からウロコが落ちる

 あまり自慢にならないのですが、先日初めてお料理教室で、丸のままのお魚をおろしました。包丁の角度や動かし方で、仕上がりがぜんぜん違うので、まるでダンスを習うように、先生の動きをコピーしました。
 「切り身も売ってるし、お魚屋さんにたいていのことはやってもらえるけど、でも、わざわざ自分でやるのが、楽しいじゃない!魚を最初からさばくという工程をやりたいのよ!」と元気におっしゃる先生。
 私は目からウロコが落ちました。今まで私は「省ける手間を省かずにわざわざ面倒なことをする」ということに、なんとなく罪悪感を感じていたのでした。モノゴトは効率というだけでは測れない。そう、好きならわざわざそれをやっていいんだ、と、何か意外な抜け道を発見したような気分になったのでした。
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2008/08/27

ギャー!

平凡な毎日の繰り返しのように思っていても、結構びっくりすることってありますね。
今日、仕事で外出したとき、パスモをチャージしなければいけなくて、券売機に5,000円入れて2,000円分チャージしました。
 おつりが3,000円出てきたのですが、その一番上に↓の写真のようなお札があったのです。思わず券売機の前で声を出して「ぎゃっ」と叫びました。
何かの呪いのようなお札です。
 このお札、一刻も早く使いたいのですが、こういうときに限って使う機会がないんですよね〜。
 次にこのお札に会った方、これ、私が使ったお札です!どうぞよろしくお願いします!

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2008/08/26

秋の雨気は長雨気(という早口言葉ありませんでした?)

 毎日雨が続きますね。いくらなんでも、今日も雨だとはひどい、とさすがに思いました、今日。今年は梅雨が短かったので、その分挽回しようとしているのでしょうか。
 いずれにせよ、外出の多い仕事(というか外出そのものが仕事?)の私は、ゆううつです。お気に入りの可愛い靴たちが気の毒です。雨の日にそんな靴履く方がアホなのかもしれませんが、雨だからといって「残念な」靴を履いてきてしまったときの、一日のやるせなさと来たらとても言葉にはなりません。だ、か、ら、もういい加減にしてほしいです、雨。出来るなら夜中に集中して行って(!?)ください。
 今日はそれだけです。まる。


 ※書店のみなさま、「からだと心の医学事典」に多数のご予約注文をくださり、誠にありがとうございました。10月1日には店頭にお届けできるかと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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2008/08/25

えみきん

北京オリンピック、終わってしまいしたね。夏が終わり、オリンピックが終わって、何かの大きなひと区切りを感じずにはいられません。
 ところで、北京オリンピックで思い出したことがあります。私はお盆に帰省し、実家のテレビでオリンピックを観戦していたのですが、水泳の北島康介選手に熱を上げていた私を散々バカにしていた母がぽつりと「水泳は顔よ」とつぶやいたのです。「え?」おもわず聞き返すと、「水泳は顔のよしあしで決まる。顔がまずいやつは、泳ぎも遅い!」と断言するのです。「じゃあ…陸上は?野球は?柔道は?」思わず聞き返すと、「顔よ!」ときっぱりいい切る母。「世の中すべて顔で決まるのよ」と私の目を見て、まるで長い人生の蓄積から出た最終的な結論を言い渡すように宣言したのでした。
 大学入学と同時に私が上京し、それ以来離れて暮らしていて気づかなかったのですが、こういう人だとは思わなくて驚きました。身も蓋もないくらい「顔至上主義」(平たく言ってメンクイ)だったとは。果たしてそれは私にも遺伝しているのでしょうか。そしてその「顔至上主義」は果たして正しいことなのでしょうか。
 人の内面は顔に出るといいます。40過ぎたら男は自分の顔に責任を持て、とかよく言いますし、たしかに顔を見て、私も「あ、この人こんな感じの人?」と日頃判断してます。そう、顔はその人の履歴書であり名刺であるということでしょう。
 一方「笑う角には福来る」ということわざがあります。自分から笑って、「顔」を作っているうちに、自分の状況を自分の思うように変えていくということです。これは、まず、名刺と履歴書を最初に作ってそれに自分を合わせていくやり方でしょう。いい顔、をしているうちに、自分の状況がそれについてくるということなのです。
 近年、笑いの病気への効用が注目されています。「笑う」生活を心がけてがんが消えたがんの患者さんがいたそうです。そこで法研ではその「笑い」の効用に注目し、「笑い」をシステマティックに健康づくりに取り入れていこうという本を9月に刊行します。その名も「笑み筋体操」です。
 「笑み筋」とは、表情筋の中でも笑うときによく使われる筋肉のことで、自らその「笑み筋」を動かすことによって、その情報が脳に伝達され、笑いやすい体質が作られるそうです。同書は、「笑み筋」の動かし方と、さまざまな化学的エピソードを盛り込んで、「笑み」体質を作っていこうという本です。
 そう考えると、人の運命も脳が決めるのかなあ…。顔の表情を脳が読んで、ふさわしい体質を作り、その体質にふさわしい状況が訪れる…いつも、何があっても口角は上げておこうと本気で思いますよね。
 
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2008/08/22

秋はいつの間にかそこにいる

ご無沙汰しております。
火曜日から木曜日まで、名古屋に出張しておりました。夏の名古屋は熱い!と現地の方は口々におっしゃっていましたので、「来るなら来い!」と覚悟していたのですが…。まあ、ぬるいお風呂に浸かっている程度の暑さでした。(それでも暑いですが)去年の名古屋は、日本全体が猛暑ということもあって、ただものではありませんでしたからね。日光が、洋服を通り抜けて肌を刺すんですよ!ぐさぐさっと。あれはすごかったですね〜。
でも、今年はあんまり汗もかかずに辛い思いもせずに夏の名古屋出張を終えることができました。最終日などは32度だったのですが、ときおり曇って、むしろ涼しい感じで、「あれ?名古屋に早くも秋の気配?」と思ってしまいました。もっとも空にはまだ、綿飴を豪快にちぎったような雲がぎらぎらした光をはらんでボンボン浮いていましたが。
新幹線で東京に戻り、自宅の最寄り駅から外に出ようとしたら、激しい夕立が降っていました。やめてやめて、夏が終わってしまう…。折りたたみの傘を出して差しながら、今年の夏をゆっくりと振り返りました。激しく傘を打つ雨の中を歩きながら、いろいろなことを思い出しました。江ノ島、夏祭り、田舎のお盆…いつもの夏よりも充実してたかもしれないのに、いつもよりも寂しい気がしました。
今朝、地下鉄に乗って出勤する時、地下鉄の、いつも使う出口を出ると、いつも見えるつつじの木があるのですが、出張前は青く力強く茂っていた葉が、遠目には分からないぐらいほんの少しではありますが、ふちが黄色く染まり始めていました。あっと驚きました。
東京にはもう秋がやってきているようです。
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2008/08/18

北京オリンピックと牡蠣休暇

ご無沙汰しております。先週は夏季休暇をいただいておりました。といっても、秋田の実家でお盆休みを過ごしただけなのですが…。でも、それなりに、地味に田舎の夏休みを満喫しました。
実家で何をしたのかというと、大雑把に言って、お盆のお墓参りと入院している祖母のお見舞いと、家のテレビでオリンピック観戦でした。あっという間にすぎていきましたし、平凡な毎日でしたが、不思議に「非日常」が感じられ、十分に「バカンス」になりました。なんというか、「ノスタルジィ」という名のアトラクションのようでした。
実家の庭に出ると、ふてぶてしいまでの生命力を持って迫ってくる雑草たちのむっとした草いきれが漂ってきます。小さい頃は毎日この匂いを嗅いでいたのに、今では胸が少しときめくような珍しさを覚えます。夕食はとうもろこし、枝豆、くじら貝焼きなど、昔はおなじみだった夏の味覚。都会にいるとほとんど食べることがないので、やはり特別なご馳走に思えてきます。そうそう、秋田の夏の味覚といえば岩牡蠣。お前の夏季休暇は「牡蠣休暇」か、と突っ込まれるくらい、繰り返し繰り返しいただきました。
そして、北京オリンピック。ブラウン管に登場する人々は、やはり「選ばれし人々」ではあるけど、それでも、想像するだけで身震いするぐらいの努力を重ね、数々の絶望を乗り越えてこの晴れ舞台を踏んでいるのかと思うと、一般ピープルの私も元気が出てきます。
特に印象的だったのが、水泳の北島康介さんの「目」です。あの、気の強さと、自信がみなぎった目の光は素敵過ぎます。オレサマでワンパクなキャラクターも相当ツボです。「いやー、私、ああいう人好きだわあ」とテレビを見ながらくりかえしつぶやいていたら、「あの人はみんなが好きなの」だの「お前に好きだといわれても」だの、両親に思いきり突っ込まれてました。でも、北島選手が、テレビでほめられていると自分までうれしくなってしまいます。「本当に今後もめったに出ないようなすばらしい選手です」などと言われていると、「そうだよね、やっぱりそうよね」とブラウン管に向かってうなずいてしまいます。この気持ち…なんていうのでしょうか?もしや…親心?そ、そんな。
あと、印象的だったのが、女子卓球の団体戦の日本対韓国の試合で、日本チーム(福岡・平野組)の平野選手。彼女、相手の技が決まったり、自分たちのミスがあったりして、相手に点数を取られてもずっと「うんうん」とうなずいているんです。こんなことがあったってへっちゃら、とでも言うように。あれを見て「やっぱりどんなことがあっても、自分で自分を否定してはダメだ。肯定し続けないと」と感じました。結局その試合は日本は負けてしまいましたが、とりあえず気持ちは負けてない感じがしました。
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2008/08/11

新型うつ病

 昨日は、阿佐ヶ谷の七夕祭りに行ってまいりました。駅前からもう、七夕の飾り付けがされていて、気分が盛り上がります。メインは、「パールセンター」というごく庶民的な商店街に吊るされたさまざまなハリボテの飾りつけです。トトロや鬼太郎など、おなじみのキャラクターをかたどっているものが多いのですが、今年はなんといっても「ポニョ」でしょ!と思っていたら、予想通り、ありました。
 これらのハリボテは、地元のお店や小・中学校で作られたみたいなのですが、商店街の各お店では出店を出していて、さまざまな食べ物や飲み物、ヨーヨーなどが売られています。チェーンのお店などもあるのですが、そういうところもしっかり出店に参加しています。ドトールコーヒーさんなどは、フランクフルトを売っていました。なるほど。
 私は、スイカをかじりながら人波に混じってぼーっと歩いていました。あー、お金もかからないし、夏だし、楽しいわ、などと思いながら…。
 こうして書いていると、なんの悩みもなく、遊んでばかりいそうですが、そんなことはないですよ。いろいろと辛い思いもしてるんです。でも、そういうときこそ「楽しいな」と思うようにあえてしているわけなのですよ。ほら、楽しいことしているとさらに楽しいことが引き寄せられるとかいうじゃないですか、なあんて。あと、楽しくすることで、「絶対大丈夫」と信念を持っていることを、ちゃんと信じる方向に自分を持っていける気がするんですよ。
 そういえば、最近、「新型のうつ」が流行っているらしいですね。大まかに言って、仕事の時にはうつになるけど、プライベートで楽しんでいる時はけろりと治っているという病気らしいです。それって誰だってそうだろーっ!と突っ込みたくなりますが、ちゃんと病気として認定されているらしいです。認められたのは最近だけど、昔からあった病気だとか。
 ふうん。まあ、プライベートの時だけでも、元気なんだから、よかったね、って感じですか…。

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2008/08/08

築地本願寺盆踊り

今日は、一日デスクワークです。
来週はお盆休みで、再来週は名古屋出張の予定なので、今のうちに溜まっている事務作業を片付けなくては、という感じです。
外では太陽がもう全開!という感じで街を照らし、焼き尽くしているのが窓から見えます。さて、今日はどこでビールを飲もうかな。

 昨日は築地本願寺の盆踊り大会に行ってきました。といっても、盆踊りはせずに、踊る人々を眺めながら、友人と二人でえんえんとビールを飲んでいました。
昨日は出店がたくさん立ち並んでいましたが、うれしいことに、築地市場の有名店が出店し、一日限定のおつまみを販売していたのです。私たちがいただいたのは、築地場外市場の「きつねや」さんのもつ煮込みと、場内市場「松露」さんの厚焼き卵。あと、ほたてとイカの海鮮焼きをいただきました。さすがに築地で売られているものだけに、クオリティが高かったです。そのへんのお祭りで売られているものとは世界が違います。海鮮焼きなどは、北海道から来たばかりのホタテとイカということで、一口食べただけで新鮮さが実感できて、ちょっと感激しました。

 盆踊りが終わると、歩いて銀座まで帰りました。シャッターが閉まった後の松屋デパートの前では男性がサックスを吹いていました。あまりにもキレイな音なので、思わず立ち止まると、「何かリクエストをしてください」とおっしゃるので、暑い夜、ボサノヴァが聴きたくなって「WAVE」をお願いしました。演奏を始めると、銀座という大海原に彼のサックスの奏でるWAVE(波)が、不思議な力をもって、大きく寄せては返していきます。私はその海の中に優しく包まれて、漂っていました。あれは素敵な体験でした。
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2008/08/07

夏のシャブリ熱

 ただいま営業から帰ってきました。
 本当に、熱いですねー。地下鉄から出る時、太陽の光が「かっ」と肌を刺し、明らかに体温よりも温度が高いであろう空気にもわーんと包まれる時、「あ、もうこの段階に今いるのか」と思ってしまいます。つまり、気づいたら「夏真っ盛り」という感じですね。
 こんな時はやはり冷たいビールが恋しくなりますが、暑いときの白ワインもまた格別ですよね!私が最近凝っているのは「シャブリ」というフランスのブルゴーニュ地方の白ワインです。「シャブリ」って、ワインの中では結構ポピュラーで、ワインにあまり詳しくない方でも名前だけは知っているかと思います。ワインをよく知っている方なんかには、「シャブリ?誰でも知ってるワインじゃん。この人ワインに関して初心者なんだなア」と思われるかもしれませんが、どっこい、シャブリは奥が深いのですヨ。
 私がシャブリに目覚めたのは、先月のお料理教室です。私は今、月に1回、フランス料理を作って、ワインとのマリアージュを楽しむお教室に通っています。この時は、岩牡蠣のムニエル サバイヨンソースというお料理を作りました。つまり、岩牡蠣を軽く焼いて、バターと卵黄のソースを添えたものです。このときに、いろいろな白ワインが出されたのですが、その中にその「運命のシャブリ」はあったのです。
 「シャブリ」といえば、レモンやグレープフルーツといった柑橘系の香りで、シャープな酸味と極辛口が特徴の、「きわめてさっぱりとした」ワインということで有名で、レモンを絞った生牡蠣とのマリアージュが定番ですが、私がここでいただいたのは、99年のフランソワ・ラヴノーという作り手さんのシャブリ・プルミエクリュ(つまりシャブリの1級)です。とても人気の作り手さんで、日本にはほとんど在庫はなく、幻のシャブリと化しているみたいです。お値段の方も、普通のシャブリの1級は、だいたい¥5,000ぐらいなのに、こちらは¥15,000近くしたそうです!お教室の授業料はとてもお安いので、それを考えると、先生に申し訳ない気がします。「家に1本あったから、皆で楽しみたくて!」とさわやかに笑う先生は、とっても素敵な人です。おもわず思いました。仕事でも、私生活でも、人に何かサービスを提供するときは、私もこういう姿勢でありたいものだ、と。
 話はそれましたが、ラヴノーさんのそのシャブリ、ナッツの香りがして、とてもクリーミーな味わい。後味は、上質のアーモンドのような、甘〜い味が口いっぱいに広がります。通常のシャブリが「ますらをぶり」ならば、こちらは優しい「貴公子」といった感じなのです。こってりしたサバイヨンソースの岩牡蠣との相性もばっちりでした。
 それから、シャブリに凝り始めた私は、いろいろなシャブリを集めたのですが、一番のお気に入りはドミニク・ローランという作り手さんのシャブリです。こちらの方は、「新樽200%」で有名なお方です。どういうことかというと、新しい樽で熟成したワインを、またさらに新しい樽に移してさらに熟成するという、手の込んだ、贅沢なワイン作りをする人です。そのわりには値段が抑え目なので、本当に儲け主義ではなく、ワインが好きなんだなあと思います。
ドミニクさんのシャブリは樽がしっかりと効いていて肉厚で、果実味もたっぷり。なんというか、大地の底力と「栄養」を感じます。飲んでいて自分の生命力が蘇る感じがします。まさに、「元気の出るワイン」なのです。
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2008/08/06

すごいスープの話

 すごいスープの話をしたいと思います。
 エネルギッシュな分、細かいことをあれこれ考えがちな(つまりマイナスな方向に対してもエネルギッシュということ?)私は、よく精神的に参ってしまい、それに伴って肉体的にも参ったりします。え?そういうふうに見えないですか?
 ふふ、それは、まめなメインテナンスのたまものなのですよ。先日もお気に入りの薬膳のお店に助けてもらいました。
 薬膳のお店というと、なんとなく「おいしいの?」との懸念がありますが、そのお店のお料理は本当においしいのです。基本的には中華料理店というカテゴリになります。ランチメニュは5種類ぐらいあって、先日は「海老と卵の炒め物」をいただきました。ドーム型の丸い卵のベールに包まれて、大きな芝海老がたっぷりと、これでもかというくらいたっぷりと登場します。かなり幸せです。
 おっと、話がそれました。今回の話のメインは、メインディッシュではなくて、ランチメニュにもれなく付いてくるスープです。クコの実や、冬瓜、白きくらげ、スペアリブなどを器ごと高温で蒸して作っているようなのですが、とても、不思議な力があるのです。
 そのスープを飲んで、30分も経たないうちに、成分が体中にまわっているのを実感し、そして、その成分が、自分の弱いところにピンポイントで効いているのが分かるのです。自分の弱っている部分が軽い筋肉痛のようにズキズキ痛み、それはまるで、「お前はここが悪い!」と主張しているかのようです。そして泥沼に足を取られるように、とってもとっても疲れてきます。でも、ご安心ください。これはかなり疲労が溜まっているケースで、普段はここまでではありません。
疲労を引きずりながら店を出て、そのまま移動のために電車に乗った私は、座って目を閉じたとたん、すぐに引きずり込まれるように眠ってしまいました。
 その日は、家に帰ってからジムに行こうと思ったのですが、その気力もなくなるほど疲れていて、ビールの一口も口にする気もせず、家に着くなり、すぐにベッドに入りました。
 このスープ、不思議なんですが、悪いものを出して元気を取り戻す効果が大きいのですが、それと同時に体の悪いところを自覚させ、生活態度を改めさせる作用がある気がします。今日は早起きしてヨガなんかしちゃいました。
 なんというか…何かのっぴきならない悩みがあって、精神的に疲れているような人に勧めたいスープだと漠然と感じました。
 あ、お店の名前は「星福」さんといいます。銀座の一丁目、銀座通りから1本有楽町側に入った道沿いです。三菱東京UFJ銀行の裏あたりですね。銀座にいらした際は、ぜひお試しください。
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2008/08/05

ねじまき鳥クロニクル

 唐突ですが、私たちは皆、運命と戦いながら生きています。
 平穏な毎日の中では気がつかないかもしれませんが、それは「たまたま」穏やかな波の上に漂っているだけで、ある日突然、嵐が来て、大波のうねりに巻き込まれるかもしれないし、逆に、前に進みたいのに、一向に波も風も立たず、立ち往生することだってあるでしょう。
 村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」という長編小説は、そんな、運命と戦いながら一生を過ごしていき、ひとつの命をまっとうしようとする人間一人一人への、「神からの重要なメッセージ」のようなものが根底に流れているのを感じます。
 先日お話したノルウェイの森つながりで、村上氏のこちらの作品について少し語らせていただきたいと思います。
 この作品は、とにかく、「あ、ここ大事!!」と思う言葉のオンパレードです。そこらの自己啓発本など、まったく叶わないぐらいの重量感で魂ににずしりと響きます。
 たとえば、同作品の登場人物で、本田さんという霊能力者のおじいさんの言った言葉。
 「流れというのが出てくるのを待つのは辛いもんだ。しかし待たねばならんときには、待たねばならん。そのあいだは死んだつもりでおればいいんだ」
 困難に突き当たったとき、それを克服しようと、皆、あれこれ手を尽くそうとしますが、それでも「どうもこれはダメだ。どうしようもない」と思ったとき、ぴたっと手を止める強さが必要なんですね。神頼み、なんて、怠け者のすることみたいですが、神頼みをして休むのが正解のときもあるんです。
 そして、「良いニュースは小さな声で語られる」というフレーズ。困難に立ち向かって、心身共に疲れていると、救いの手が差し伸べられているのにぜんぜん気づかずにいるということもありますよね。だから、困難の中にいるときこそ、事態が好転したときのことを考えなきゃいけないわけなんですよ。ほら、思ったより事態が好転しちゃってあわてちゃったりとか…ありませんか?
 とにもかくにも、こちらの「ねじまき鳥クロニクル」はあらゆる小説の中で、私にとってはもっとも大事な作品なんです。好きとかなんとかを通り越して「大事」。それは鳥肌が立つほどに。
 そうそう、この作品の中では間宮中尉という人が「これ以上の『絶望』って、ちょっとないんじゃないかな」と思えるぐらいの「絶望」を経験しています。「これほどの絶望に比べたら、自分の絶望なんて、取るに足らない。がんばろう!」と、むしろポジティブになれるくらいすごい「絶望」なんです。だから今現在「絶望」なさっている方は、第1部第13章の「間宮中尉の長い話・2」を読まれることをお勧めします。
 あ、でも、お食事中は読まれないほうがいいです。か、な、り、ショック療法です、これ。
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2008/08/01

ノルウェイの森

村上春樹さんの「ノルウェーの森」が映画化されることになりましたね。ほとんど全作品を読んでいるほど、村上春樹好きの私としては、うれしいような、ちょっと心配なような…。同作品は私が大学生の時に読んだもので、作品の中に自分の魂が入り込んでしまうくらいに感動した作品でした。私のまわりの友人でもそういう人が多くて、男の子なんか主人公の口癖を真似していたりしました。(「やれやれ」だの、「悪くない」だの)
 何度読み返してもこの作品は学生時代を思い出します。自分の通っていた大学が舞台になっていたせいもあるでしょうが、自分がその年齢の時の「匂い」がするのです。
 そんな、自分の中でも大切に思っていた作品が映画化される…それは本当にドキドキします。まず、キャストはどうなるんだろう、そして、どういう描き方をするんだろう、と。
 新聞記事を見ると、監督は「青いパパイヤの香り」のトラン・アン・ユン監督ということでした。「青いパパイヤの香り」を偶然観てますが、映像がものすごく綺麗でした。心理描写が巧みで、デリケートなタッチの映画でした。本を読んだ印象とはもしかしたら違うのかもしれませんが、あの監督さんだったら「ベツモノ」になっちゃっても許せるかもしれない、と少し期待しています。 
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